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執筆者の写真toshiharu honda

10月定例月議会代表質問その9

9.まちづくり・都市デザインの見える化と公共施設整備に対する基本姿勢について

 所信表明の中で公共施設の整備に関する思いを幾つも述べられておりますが、今後の統廃合も含め整備すべき公共施設について、その方針がまとめられている、「公共施設等総合管理計画」の10年間隔40年の各施設の整備年限・整備方針とかなりの乖離が生じています。

 市民ニーズや情勢の変化に応じて柔軟な対応に努めることを否定するもではありませんが、「公共施設等総合管理計画」は、人口減少が続く中、過大投資とならないよう、計画的な公共施設の整備・管理を進める上で、重要な計画になりますので、この計画の見直しも含め、PDCAサイクルに乗せ、実行性の確保に取り組むべきであると考えます。その視点に立ち、伺うものです。


(1)公共施設整備にあたっての市民ニーズ・要望把握のあり方について

【質問】

 はじめに、公共施設整備にあたっての市民ニーズ・要望把握のあり方について、これまでどの様に取り組んでこられたのか、また、今後、具体的な整備推進までにどの様なプロセスを経て、施設整備を具現化されるのか、お考えを伺います。 


【市長答弁】

 市民ニーズ・要望の把握にあたっては、市民意識調査をはじめ、市長への手紙や施設利用者・各種団体、市民の方々からの声に耳を傾けるとともに、各施設の整備に係る具体的検討のプロセスにおいては、市民との合意形成が不可欠であることから、市民と行政が双方向でともに考える場を設けることで、 その把握に努めてきた。

 将来にわたり持続的な公共施設サービスを提供することは、行政の責務であり、公共施設の整備にあたっては、今後も財政収支試算等を踏まえ、特に施設の建て替えなど、大型事業の実施は、政策会議において方針の共有を図るとともに、現在策定を進めているグランドデザインなどとも整合性を図りながら、市民皆様が希望の持てる未来像を示したい。

 

(2)公共施設等総合管理計画の実行性の確保が必要について

【質問】

 次に、市民ニーズ・要望に沿った施設整備の実現にあたり、先に述べたとおり、公共施設等総合管理計画の実行性の確保が必要と考えますが、市長の見解を伺います。


【市長答弁】

 老朽化が進む公共施設の改修・更新等には膨大な財政負担を伴うことから、市民ニーズや社会情勢の変化などを的確に見極め、中長期的な視点に立ち、様々な検討を行い、実施している。

 今後も、公共施設等総合管理計画の実行性を確保するため、財源対策はもとより、支出の平準化を図るとともに、 緊急度や優先度、財政状況を含めた総合的な判断のもと、施設整備を進めていく考えである。


【意見として】

 公共施設の整備についての、市長の考え方は理解しましたが、総合計画、都市計画マスタープラン、そして、グランドデザインと並び、公共施設等総合管理計画は、まちづくり推進にとって重要な指針だと思います。

 10年間隔で、この後の施設の整備に関する方針を定め、人口減少を見込みながら、時々の、更には、未来の市民負担のあり方も含め、計画的な公共施設の管理、財政見通しをチェックするための計画だと思います。

 しかし、現実には、計画外の公共施設が整備行われたり、10年、20年先の計画が前倒しされるケースもあります。今回の所信表明にも幾つもの施設整備の思いがこめれていますが、その整備時期と計画に乖離があります。

 時々の市民ニーズや社会情勢の変化なども踏まえた緊急度の変化、更には、財源対策等による変更もあり得るものと考えますが、重要な計画であるとするならが、その実効性を確保し、不透明な変更のないよう、計画推進・管理にPDCAの活用などにより、判りやすく、かつ、透明性を高める手法の導入、更には、現行計画そのもののアップデートが必要と考えます。



大規模改修が行われた花咲小学校(旧啓雲中学校)

はなさき放課後教室も学校敷地内に併設(木造・新築)

旧花咲小学校は解体(跡地利用は未定)

 

(3)グランドデザインの早期策定について

【質問】

 公共施設の適切な配置は、まちづくりの上でも重要なテーマであり、総合計画、都市計画マスタープラン、公共施設等総合管理計画の連動性が必要であり、その要とも言えるグランドデザインを市民に示し、夢と希望の持てるまちづくりとすることが必要です。

 そのためにもグランドデザインの早期策定が必要と考えますが、どの様なスケジュール感をもたれているのか市長に見解を伺います。


【市長答弁】

 まちづくりに関わる多様な主体が緊密に連携し、継続的にまちづくりに取組むとともに、まちの将来像を市民皆様と共有し、共通の目標として、可視化していくことが重要です。

 グランドデザインは、概ね20年から30年後の将来都市像を描くことを目標とし、2045年を見据えた将来像実現のための方針や施策などのほか、公共施設の配置のあり方などを含め、目指すべき方向性を示した、まち全体を俯瞰する「鳥瞰図」と位置づけたもの。

 これまでワークショップにより、市内の中高生をはじめ、まちづくりに携わる市民の意見をお聞きしてきた。

 今後のスケジュールとしては、年内に素案及び市街地エリアを俯瞰した鳥瞰図を作成し、パブリックコメント制度に基づき公表し、市民意見を反映させたうえで、令和4年度末の完成を予定しています。


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